いつから俺はパトロンになったんだ

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いつから俺はパトロンになったんだ

大学院留学中の僕と東京藝大のぶっとび彼女

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チャイナマネーで愛人契約を迫られた

「人生には3回モテ期が訪れる」というクラスメイトのリカちゃんの話は、当時小学校3年生にしてモテ男人生を諦めていた僕に希望の光を灯してくれました。少しでも早くモテ期を迎えたいと思った僕は、ツバの折れた阪神タイガースの帽子を被るのをやめ、丸刈りからスポーツ刈りに変えました。

 

しかし、僕に興味を持ってくれるような女の子は現れることはなく、むしろ見慣れない数センチの前髪に溢れんばかりの期待を込めたことで毛髪が萎縮し猛烈な天然パーマがかかってしまい、モテのモの字もない人生を歩むことになりました。

 

そしてホラ吹きの称号を与えられたリカちゃんの名前をデスノートに記そうかと思い悩むうちに月日は流れ、気づけばこうしてブログを書いています。

 

 

そんな、どこもかしこもひねくれてしまった僕がいま、中国人の大金持ちなクラスメイトの女性から猛烈なアプローチを受けています。

 

その女性は「コさん」といって、授業で顔を合わせる以外に特に話したことすらなかったにもかかわらず、なぜか「2人で動物園に行こう」とfacebookのメッセンジャーでしつこく誘ってくる不思議な存在でした。

 

「2人で」という点にこだわりがあるようで、それが嫌な僕は何度も架空の予定を作ってはぐらかしていたものの、動物園行きをあきらめさせる決定打となる言い訳を見つけることができず、先日しぶしぶ行ってきました。

 

 

当日、彼女は待ち合わせの時間に黒く煌めくレクサスで現れました。わざわざイギリスに来たんだから余計な苦労をしないようにと、彼女の父が新車を買ってくれたそうです。

 

ひとまず助手席に乗り込むと、忘れ物をしたからと一旦彼女の家に帰ることになりました。大半の留学生は学校が所有する寮に住んでいるのですが、彼女が向かったのは3階建ての一軒家でした。

 

シェアハウスでもしているのかと尋ねたところそうではないらしく、「卒業するときに売ればいい」と言って、これもまたお父さんが買ってくれたそうです。普段は3階に住んでいて、1階と2階は友人に貸しているそうです。

 

開いた口が塞がらなくなった僕は、彼女がご馳走してくれたお昼ご飯のフィッシュアンドチップスを咀嚼することができず、開いた口の中の魚のフライを動物園のペンギンに狙われました。

 

こんな人もいるんだな…ところでなぜ動物園に来ているんだろうと思いながらブラブラしていると急にコさんが一言、

「わたしのシークレットボーイになってほしい」

 

「なんやねんそれ!」と思わず地元である八ツ橋の国の訛りが出てしまいました。シークレットボーイってなんやねん、初めて遊んだ日に何を言うとるんや、寝とるカバの前で言うことがそれかい、という3つのツッコミの結晶です。

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「今ウチにいる子を追い出すから私と2人で一緒に住めばいいし、ご飯も作るよ。卒業してからも何かあればお金は出すから!!どう?」

 

金で釣って支配できると思ってやがる…別に金なんかには困って…いる…金くれ…

 

といっても、その子がタイプかどうかという話の前に僕は彼女がいるので、他の女性と関係を持つことはないとひとまずお断りしました。ただなぜそんなにお金が湧いてくるのか気になって仕方なかったので色々と話を聞いていくと、シークレットボーイという提案と「コさん」がお金持ちな理由には関係があるようでした。

 

以前、その国を代表する職に就いていた「コ」という苗字の有名人を、聞いたことはないでしょうか。コさんはその方と血縁関係がある(どの程度の関係かは言えないとのこと)そうです。そういった背景から「中国人以外とは結婚するな」と留学前に親族が釘を刺していたようです。それでもなぜかコさんは僕のことを気に入ってくれ、「関係を持ってもらえるならお金を払うから公にしないで欲しい」と考えた、という経緯でした。

 

結局、彼女は潔く諦めてくれましたが、その後、別の中国人女性から「都内にアパートを3件を所有しているから付き合ってくれたらひとつ譲る」というお話もいただきました。

 

江戸時代のお殿様に気に入られた町娘の気持ちがよく分かったように思いますが、ここでは断っても首を斬られることもなく両親も拷問されていないので幸せです。

 

 

ところでよくよく考えれば、これは間違いなく第一次モテ期の到来です。なぜ今ここでモテ期が訪れたのかを検討してみましたが、これは偏に日頃の行いが良かったからでしょう。

 

これまで僕は外国人女性に call me "oni-chan" と言ってはイギリスで妹を量産してきました。「Hi, Oni-chan」と言われて、How are youなんぞ言いながらその人を愛でるわけですが、僕を「お兄ちゃん」と呼ぶ人が増えれば増えるほど両親の子供が増えるわけで、少子化対策の英雄として尊ばれているに違いありません。日本を支える僕に、神様がついに微笑んでくれたんだと思います。ありがとう。

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高校野球で経験したとんでもない伝統

僕は小学校入学から野球をしてきましたが、最も野球を辞めたいと思ったのは間違いなく高校の時です。ある地方の県内強豪レベルの野球部にすぎませんでしたが、練習が厳しいことで有名でした。しかし、本当に辛かったのは練習ではなく、部内にあった本当に意味不明な上下関係でした。ちなみに高校を卒業してから5年程度しか経っていないのでそれほど昔の話ではありませんし、これと似たような経験をした他の高校出身の友人も一定数います。

 

ユニフォームいっぱいに記名

部員の名前を把握するため、真っ白のユニフォームの胸と背中にマジックペンで名前を書かなければなりません。特に背中は目立つので、一年生は隙間なく背中いっぱいに大きく名字を書くように先輩から言われます。しかし、野球のユニフォームはシャツをインするかたちで着こなすので、二文字以上の名字の場合、一文字目しか見えません。なので、大野くんは「え、あいつあんなに小さいのに背中に大って書いてあるぜ」と言われ、福田くんは「あいつ常に旧正月だな」と言われながら、周りの目を気にせず自分のプレーに集中する力を身につけました。

 

3歩以上の距離はダッシュ

グラウンドに入れば少しもダラダラすることは許されません。移動でジョギングしていれば元の場所に戻って全力ダッシュでの移動をやり直します。そして、1年生はそれを叩き込むために3歩以上の移動距離は全力ダッシュをし、目的地で急停止することになっていました。急停止する理由は、減速が緩やかだとだらしなく見えるからだそうです。わずか5メートル先にあるボールを拾うために全力で走る姿は言うまでもなく滑稽で、他の生徒の笑い者でしたが、急発進、急停止を繰り返すことで瞬発力が向上しました。

 

早すぎる集合時間

土日など朝から部活動がある日、基本的に監督は「8時から練習」と伝えます。これは完全に体が動く状態で8時にグラウンドにいなければならないという意味なので、部員が7時半にはウォーミングアップを始めます。3年生はその時間に集まればいいのですが、2年生はその1時間前に、そして1年生は2時間前にグラウンドに集合しなければなりません。つまり、8時からの練習に1年生は5時半に集合しなければなりません。おかげさまで、今もデートの時間の2時間半前には待ち合わせ場所に行き、アップをしながら彼女を待っています。

 

自転車は立ち漕ぎで

授業が終われば、学校から離れたグラウンドに移動しなければなりません。一年生はこの移動は立ち漕ぎでなければなりません。入部したての頃、僕はムスコのポジションを直したいがためほんの一瞬ならいいだろうとお尻をサドルにつけてしまいました。今でも鮮明に覚えていますが、3秒も座っていません。しかしそれを先輩が見ていたらしく、翌日一年生全員が五厘刈りになりました。僕のムスコの髪を五厘刈りにするのが一番よかったかもしれません。これを機に、臨機応変にムスコをベストポジションに導く力は著しく成長し、今や僕の右に出る者はいません。

 

挨拶は全力ではっきり、人数分する

「おざっす」ではなく「おはようございます」と言うように、と指導する高校の野球部は少なくありません。しかし僕のいた野球部では、立ち止まり先輩の正面で、大声かつ見つけた先輩の数だけ挨拶しなければなりませんでした。先輩3人が雑談しているところに出くわせば、話を遮るほどの大声で「おはようございます!おはようございます!おはようございます!」と言わなければなりません。

しかし、これには例外がありました。学校からグラウンドに向かう時です。下級生ほど早くグラウンドに着いて練習の準備をしなければならないという暗黙のルールがあるので、人数分の挨拶は必要なものの挨拶を簡略化して立ち止まらずに「ちゃ」と言うことが許されます。つまり、1年生は授業が終わり次第、全力で「チャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャ!」と言いながら先輩たちを立ち漕ぎで抜き去っていくのです。

 

今だからネタにできる

こんなことをするメリットして考えられるのは、本当にやる気のある部員だけを残せることです。ちなみに入部時に50人いた僕と同学年の部員は、卒業時には15人になっていました。甲子園により近づくため、中学校まで野球をしていたからという理由だけで入部した部員は排除し、高いモチベーションと能力の部員だけを残してある程度練習の効率を上げることは一定の意味を持つでしょう。

 

結局、自分たちが最上級生になる頃には数十年続いたと言われた謎の伝統は自然と消えました。本当はそれぞれのしきたりにも真っ当な理由があったのかもしれません。しかしその本質を知らないまま形骸化したものはただただ無駄で、時に苦痛でしかありませんし、美徳でもなんでもありません。そもそもなぜ高校球児は坊主でないといけないんでしょうか。 

 

髪を短くすれば野球が上手くなったり人として成長できるなら、メンズTBCあたりに行って「ヴィン・ディーゼルかドウェイン・ジョンソンみたいに脱毛してください」って言いますよ。どっちも一緒か。

 

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ちなみにヴィン・ディーゼルとドウェイン・ジョンソンといえばこれしかありませんね。

 

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東京藝大の彼女のいたずらがハイレベルすぎた

彼女はよく、日常にあるものから作品を作り出すので、僕のものを制作活動のために借りていくことがよくあります。必要でないものはあげますが、だいたいはきちんと元の状態にして返してくれます。これまでに提供したのは、僕の写った写真、食器、テレビ、洗濯機、あたりです。学校に運び込むためにレンタカーの運転から搬出作業まで手伝うこともあります。

 

ある日、いつものように彼女は「作品に使わせて!」と僕の部屋にあったスピーカーをスーツケースに詰めて持って行きました。ちなみにこれです。

SONY アクティブスピーカーシステム D5 SRS-D5

SONY アクティブスピーカーシステム D5 SRS-D5

 

 

これまで借りていったものの中で3番目に高いものです(1番は洗濯機、2番目はテレビ)。といっても見た目のゴツさの割にはリーズナブルで音もいい感じだし、割と気に入っていたものでした。

 

スピーカーを借りるということは、空間全体を作品にして音楽を流すような感じかなと簡単に考えていましたが全くそうではなく、彼女はスピーカーそのものを加工して作品にし、展示するつもりのようです。

 

それから少しして彼女の家に遊びに行った時、彼女がなぜか石膏を買っていることの気づきました。するの彼女は突如として服を脱ぎ、自分の胸に石膏を盛り始めました。え?大丈夫なの?…と思って見ていると案の定石膏は熱くなり、「あちあち!でも我慢だ」なんて言ってました。いやいや、熱いうんぬんの前に何をしてるんだ。でも面白そうなので何をするのかはあえて聞きませんでした。

(※使うことが普段ないと思いますが、石膏は固まる過程で高温になるので気をつけて下さい。万が一こういったことがあれば、デリケートゾーンは特に気をつけましょう。)

 

 

そこからしばらくして、作品の展示を終えた彼女が僕にスピーカーを返してくれました。「ごめんこれだけ取れなかったけど使えるから許して〜」と言うので、どういうこと!?と急いで確認した結果がこれです。

 

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!?!?

 

彼女は、石膏の型に樹脂を流し込み、固まった樹脂に色付けして自分の分身を作っていました。そして、それをスピーカーの音量のつまみに接着し、作品にしていたのです(そういった理由から画像には加工処理が施されています)。

 

それはもう型をとっているわけですからかたちは完全にそれですよ。ただ、着色がちょっと違いますね。それに関してはあまり多くを話せませんが。笑

 

ま…まあ、作品には干渉しないのでいいですが、どんな作品ができたのかさすがに気になったので聞いたところ「ほ〜」という感じでした。「ほ〜」です。理解するのに時間がかかりましたが、他の展示物と合わせて見ると決して性的ないやらしさはありません。

 

「あ、こんな解き方があるんだ!」と思わせるような面白い数式を教わったような気持ちというか、これまでの自分の考え方が変わるような気持ちがして、いつも彼女の作品を知るのは楽しいです。

 

ただ、スピーカーのつまみがつまめなくなりました。心的な理由で。そして僕は家に人を呼ぶことが多かったのですが、彼らはスピーカーのつまみについた異常なリアリティあるそれに食いつき、僕の趣味を疑います。しかし事の経緯を話すと自分も恥ずかしくなるので、「ああ…彼女のいたずらだよ…」とだけ言っています。

 

 

今は、家に「呼ぶ」より「行く」派です。

 

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スコットランド留学は最強かもしれない

英語にも国によっていろいろな訛りがあります。ちなみに僕はスコットランドにいて、スコットランド英語(スコティッシュ)はかなりクセの強いアクセントとして知られています。僕が今回最強という言葉を使ったのは、クセが強いというだけでなく、生きた英語を身につける環境として最強ではないかと感じているからです。

 

スコットランド人で有名な人といえば、僕は真っ先に元マンチェスターユナイテッド監督のアレックス・ファーガソンが浮かびます。テニス選手のマレーがその次。あとはユアン・マクレガーという俳優もスコットランド出身らしく、スターウォーズや今年公開の美女と野獣にも出演していてかなり有名らしいです。まあそれはいいですね。

  

最強の難しさ

ぜひちらっと聞いてみてください。英語に触れてきた方でもきっと聞き取りに苦労するはずです。 

 


Scottish accent (impossible to understand)

 

僕も分かりません。笑

だいぶ聞き取れるようになりましたが、未だに苦労しています。

 

「スコットランド英語が世界で一番の英語だ!!」

「イングリッシュじゃねえ、スコティッシュだ!!」

 

なんて言われ苦笑いをしたこともあります。

 

でも確かに、スコットランドにきて、スコティッシュと親しんでよかったと思うことがあります。 

 

リスニング能力が最強になれる

イギリスといえばイングランドを思い浮かべる方が多いと思いますが、グラスゴーやエディンバラといったスコットランドの都市も世界各地から人が集まる場所です。特にエディンバラは観光者数の多さでいうとロンドンに次いでイギリスで2番目だそうです。

 

そして、そこには移民も多いため、人々の第一言語の種類はかなり幅が広いです(現段階でBREXITはさておき)。つまり、スコットランド人を含めて幅広い特徴あるアクセントの英語に常に触れられるというのはリスニング能力の向上に大きく期待できるというわけです。 

 

今日本で英語を勉強している方は様々な目的があってのことだとは思いますが、「グローバルな環境で働きたい、就職に有利だからTOEICを頑張っている」という方がやはり多いでしょうし、そういう方はワーホリのようにある程度外国人と同等の立場で溶け込む(職場での関係としての意味)というよりは日本人として多くの国の人々とコミュニケーションをとる場合が多いのではないでしょうか。そういった方の英語を使う環境は、

 

・ネイティブより非ネイティブの方が多い

・ネイティブが非ネイティブとのコミュニケーションに慣れている

 

このどちらかがほとんどのはずです。前者は母国語由来の独特なアクセントの英語が飛び交い、コミュニケーションをとるうえで若干の難しさを感じるはずです。では後者なら問題ないのかというと、そうでもありません。

 

日本の英語教育はアメリカ英語なので、僕たちは潜在的にアメリカ英語に慣れ親しんでいます。つまりネイティブな英語といえば"R"の音をしっかり舌を巻きながら発音するものを思い浮かべがちなわけですが、そうでない英語も世界にはたくさんありますし、むしろそうではない英語の方が多いです。

 

かっこいい発音で…なんて話ではなくコミュニケーションツールとして英語をうまくなりたい方や、英語を使う可能性のある仕事に就くことを考えている方には、スコットランドはとてもいい場所ではないかなと思います。

 

 

ちなみにスコットランドといえばウイスキーですよね。この本はガイドブックにオススメしてあったので買ってみましたがスコットランドに来なくともとても面白いと思うので僕からもオススメです。 

もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)

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WBCがこれからも確実に面白くない理由

今回もこれまでと同様に、日本人メジャーリーガーはWBC出場に消極的で、マエケン、ダルビッシュ、マー君といったビッグネームの辞退が相次ぎました。僕を含めた多くのファンががっかりしたのは言うまでもありませんが、投手にかかる身体的負荷は野手よりも大きいことは明らかですし、シーズンインに向けたコンディション調整という点から見れば仕方ないという見方もできます。

また、大谷選手も辞退ということでかなり話題となりましたが、それに関して中日の岡田選手が冗談めかしながらも「できたら辞退したい」と以下のニュースで発言しています。

 これをサッカーで考えてみると、自分自身が怪我をしたわけでもないのにこんなコメントを残す選手は聞いたことがありませんし、「様々なことを考慮して…」なんて言って辞退する選手もそうそういません。WBCの何倍もの日本人がワールドカップをはじめとする国際試合に一喜一憂し、日本を代表する選手たちもそこを視野に入れコンディションを整えているはずです。

しかし、Jリーグ(2002〜2009)の現役引退選手の平均年齢は約26歳なのに対し、野球(2007〜2013)は約30歳です。つまり時間的に見て、国際大会で怪我をすることによる選手のキャリアへのダメージはサッカーのほうが明らかに大きくなりますが、それでも多くの選手がワールドカップで出場、活躍することを熱望しています。

 

面白くないのはなぜ

ではまず、なぜ今のWBCがプレイヤーにもファンにも面白くないのかを考えてみます。

トッププレイヤーにとっては、日米韓をはじめとした野球先進国と新興国の間に大きな格差があるからこそ、この状況では誰が出ても一定の結果を残せるのは明らかです。自分自身が出場することで期待できる成果は限定されますし、彼らのナショナリズムの高揚はなかなか期待できません。結果を残せなければただの商業的な人気取りに終わってしまうわけで、メリットがなくただリスキーです。

ファンにとっては、相対的に大会の非日常性が薄いことが物足りなさの一つでしょう。日本人だけでなく多くの人々がワールドカップなどのサッカーの国際大会に野球以上の期待を寄せる大きな理由の一つは、欧州を中心に散るトッププレイヤーたちがそれぞれの国を背負って戦うことではないでしょうか。東アジアの野球は基本的にドメスティックであり、それぞれの国からナショナルチームが結束することの希少性や非日常性はさほどありません。つまり、いつもの敵が味方となり、味方が敵となるような現象はWBCではなかなかありません。

 

これを変えるには一定レベルのリーグが他にも複数存在し、国際的に戦力の流動性が高くあるべきですが、野球ではほぼ起こりえません。

 

今後も面白くならない理由

WBCは、WBSC(世界野球ソフトボール連盟)公認というかたちで、MLB選手会が設立したWBCIと、MLB機構によって開催されています(プレミア12はWBSC主催)。そういった背景もあり、利益の配分は圧倒的にアメリカに集中しています(2013年の第3回WBCのボイコット騒動で有名になりました)。

主催者側は公式に発表していないが、2006年大会では、収益が出た場合、その47 %に、53 %が各組織に分配され、大会収益が出ない場合はMLBが赤字分を負担することになっていたという。なお、賞金の内訳は、優勝チームが10 %、準優勝チームが7 %、準決勝敗退の2チームが5 %、2次リーグ敗退の4チームが3 %、1次リーグ敗退の8チームが1 %である。また、各組織の内訳は、大リーグ機構(MLB)が17.5 %、大リーグ選手会が17.5 %、日本野球機構が7%、韓国野球委員会、国際野球連盟が5 %、その他が1 %という順とされている。2009年も主催者からの公式発表はないが、MLBと大リーグ選手会が66%、NPBが13%だったという。wikipedia

つまり、WBCには公益性がなく野球の裾野を広げるものとしては機能しておらず、むしろ野球先進国と新興国の間にさらなる格差を生み続けます。

 

また、WBSCの世界野球ランキングを見ると、男子のトップ10カ国はおおよそ太平洋を囲むように分布しています。これは単純に地理的に遠いだけでなく、野球先進国たちの時差が大きいため海外ファンは生まれにくく、それぞれのリーグがドメスティックであり続ける理由の一つのはずです。

莫大な金額で放映権を買い取ったアメリカの放送局のゴールデンタイムにあわせ、北京オリンピックでは一部競技の決勝が慣例とは違い午前中の開催で物議を醸したことがありましたが、同じくWBCも商業化に走るほど選手への負担が大きくなります。

 

長期的な視点で見れば、時差の少ない環境で多くの国が密集する地域に野球を振興させればいいのでしょうが、そこで考え得るのはヨーロッパぐらいです。ですがヨーロッパではクリケットが人気、かつ野球と近似するものとして認識されています。しかも近年ルールの改変でクリケット人気が復活したため、もうブルーオーシャンではありません。

 

ってスタバで隣に座ってたJKがフラペチーノ飲みながら言ってました。

 

 

週刊ベースボール 2017年 2/13・20 合併号

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